日蓮仏教の勉強 幸せに生きる為の方法を学ぶ

法華経を中心に仏教の勉強をしています















法華経 第3章 譬喩品

 

方便品では、ある意味、理屈っぽい説明で法を説いていました

 

誰もが平等で、成仏できるんだということを説いていた訳ですが、

 

これを聞いて理解できたのが、そこに何千人と弟子たちがいたのに、

 

智慧第一の舎利弗のみだったそうです。

 

舎利弗が、釈尊に、もう少しわかりやすく説明してくれと言ったことで、釈尊

 

語ったのがこの譬喩品ということになります。

 

三車火宅の譬え

 

ある資産家の豪邸で子供達が遊んでるところに火事が起こりました。

 

資産家は逃げろと叫びましたが、火事の恐ろしさを知らない子供達は

 

遊びに夢中で逃げません。

 

資産家は考えたところ、日頃欲しがっていたおもちゃの車で誘い出そうと

 

思いつき、羊と鹿と牛のおもちゃの車をあげるから出ておいでと叫びます。

 

そうすると子供達は我先にと家から出てきました。

 

そんな子供達に、資産家は、本物の大きな馬車を与えました。

 

釈尊は、この話でそれぞれなんの譬えだったのかを話し始めます。

 

火事になった家は、苦しみに満ちた現実世界

 

遊びに夢中な子供達は、刹那主義的な生き方で輪廻を繰り返す衆生

 

資産家は如来

 

三つのおもちゃの車は三乗、つまり声聞乗、独覚乗、菩薩乗

 

本物の馬車は仏への至る唯一の教えである一仏乗

 

この説明をした後に、釈尊舎利弗に語ります。

 

その資産家は腕力があるのにもかかわらず、巧みな方便で子供達を

 

燃え上がる家から脱出させ、脱出させた後に、子供達に立派な本物の馬車を

 

与えた

 

三乗、一仏乗の中で、ブッダに至れるのは、三乗の菩薩と一仏乗だけであると

 

されているのですが、菩薩からブッダに向かうための乗り物が、おもちゃの乗り物

 

ということで、これは本物ではない、本当のブッダに至れる乗り物は一仏乗だけ

 

であるということが示され、三乗での差別をここで指摘し、全ての人は平等である

 

ということをきちんと示すことになります。

 

今までのことは否定せず、すべてを受け入れながらさらに全ての人が平等である

 

という思考の方へ誘導するという方法で説いています。

 

法華経は、対立を融和に変えるとても優れた考え方になっています。

 

 

 

 

 

 

 

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