ダンマパダ 法句経 暴力の章

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生きとし生けるものは暴力に怯え

生きとし生けるものは死を恐れる

自分自身もそうであることを自覚し

殺してはならず、殺させてはならない

生きとし生けるものは暴力に怯え

生きとし生けるものにとって命は愛しい

自分自身もそうであることを自覚し

殺してはならず、殺させてはならない

生きとし生けるものは幸せを求めている

自分の幸せを求めて

生き物を傷つける人は

死後に幸せを得られない

生きとし生けるものは幸せを求めている

自分の幸せのために

生き物を傷つけることのない人は

死後に幸せを得る

荒々しい言葉を口にするな

言われた人はあなたに言い返すだろう

怒りの言葉は苦痛であり

その果報（報い）はあなたの身に降りかかる

ひび割れた鐘のように

声を荒立てることがなければ

あなたは怒ることがなく

安らぎに達する

牛飼いが棒でもって

牛を駆り立てるように

老いと死とは

生きとし生けるものを終焉に駆り立てる

愚か者は、悪い行いをしながら

それに気がつかない

愚か者は、自分の行いにより

火に焼かれるように苛まれる

罪科もなく、手向かいもしない人たちに

暴力を振るうならば

次の十種の災いのうちのどれかに

速やかに出会うだろう

激しい痛み、老衰

体の障害

重い病

狂乱

国王からの災い

恐ろしい告げ口

親族の滅亡

財産の損失

あるいは火災による

家屋の消滅

この愚か者は、体が滅んだのち

地獄に落ちる

裸行も、螺髪も、身に泥を塗る行も

断食も地に臥す行も

塵芥を身に塗る行も、蹲りの行も

疑いを断ち切っていない人を清められない

外見がどうあれ、立ち振る舞いが穏やかで

心を修養し、自制し、慎み深く、清らかで

生きとし生けるものに暴力を振るわない人

彼こそ、行い清き人とも、努める人ともまた出家修業者とも呼ばれる

良馬が鞭を当てられまいと努めるように

自ら総じて自制し、

非難されないよう心がけることは

この世にいるだろうか（稀である）

鞭を当てられた良馬が

勢いよく疾走するように

信仰と戒めと、努力と精神統一と真理の追求により

叡智と行いを完成し

思念を凝らし、この少なから苦しみを超越せよ

灌漑技師は水を導き

弓師（弓を作る人）は矢を矯め（ まっすぐにし）

大工は木材を矯め

慎しみ深い人は自己を整える。

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