諸行無常とは
諸行無常の、「諸行」とは、全てのものという意味です
「無常」とは、常が無いと書いてある通り、変わり続けるということなので、
諸行無常とは、全てのものは変わり続けるという意味になります。
大事にしているものでも、ずっとその状態が続いてくれればいいのですが、
傷ついてしまったり、欠けてしまったり、中には、壊れて動かなくなってしまう
などもありますね。
世の中の景気も、いい時もあれば悪い時もあります。
ずっと同じ状態が続いて欲しいけれどそういうわけにはいかないんですね。
人の心も変わりゆくものであり、いい時もあれば悪い時もあります。
そして、仏教では、この無常というのを、人が死ぬことを表すことが多いようです
いつ何が起こるかわからないのがこの世の中なので、突然病気にかかったり、
自然災害に巻き込まれたり、事故にあったり、いつどこで命を落とすかわからない
これがこの世の習いです。
お釈迦様自身も、とても恵まれた環境で生まれ育ったわけなんですが、
自分もやがて歳をとり、病気になり、死を迎えなければならない、この
諸行無常ということを知って、驚いて、城を飛び出して悟りを目指したわけです。
無常を観ずるは菩提心のはじめなりという言葉がありますが、この諸行無常という
現実をありのままに見つめるということが菩提心、いつ何が起こるかわからない
この世にあって、揺らぐことのない心からの安心満足、悟りを得る第一歩になるんですよと言っています。
死という問題が、我々の人生最後必ず迎えなければならない、そしてこれが
いちばんの問題であるという、ここが仏教の出発点であり、いつ何が起こるか
わからないので、どうすれば心安らかに本当に満足のいく人間に生まれてよかったな
という人生を送ることができるのか、ここが仏教の一番の真髄になってきます。
多くの人たちが昔からこの世が儚い無常の世だなということを知って仏門に入ったのも
そういう理由があったりします
無常なので、死を迎える(諸行無常)
↓
その間どう生きていくか(自業自得)
↓
業の中でも心が大事(三業)