日蓮仏法 十界論 【畜生界】

【畜生界】

畜生とは本来、動物や獣のことを

指しています。

弱いものとみれば襲いかかり、

強いものを恐れ避ける

という弱肉強食の世界を畜生界と言います。

日蓮仏法では、「愚かは畜生」と

いっています。

目先の利害にとらわれてしまい正邪、

善悪の区別がつかず、

本能のまま行動してしまう境涯のことを

言います。

もちろん、畜生というのは動物を貶めて

言ってるわけではなく、

むしろ、理性があるにも関わらず、

自分を破壊させてしまう人間こそ

愚かな獣と同じであるということです。

ここまでの、

【地獄界】

【餓鬼界】

【畜生界】

は苦悩の境界なので、三つまとめて

【三悪道】と呼ばれています。

また、

【怒り】

【貪り】

【愚か】

この三つを

【三毒】

といい、人間を不幸にする根本的な

原因とされています。